猫は大好きなものに自分のにおいをつけて、自分のものだと主張しているのです。
猫がすりすりしてくれるのは、飼い主にとって何といっても一番うれしいものです。残業などで夜遅く帰宅したときに、猫が玄関まで出迎えに来て体をこすりつけてくると、「なんと甘えん坊でかわいい子なの!」なんて思いながら大喜びして、たちまち疲れが吹っ飛び元気になってしまいます。
しかしこれは、単に甘えたいだけの「すりすり行為」ではありません。体の特定の部分をこすりつけようとして、伸びあがったり、体をくねらせたり、ときにはしっぽをぐるりと巻きつけたりしているのです。
猫のおでこや口の両端、あごの下やしっぽの付け根などには、においを分泌する臭腺があります。猫は身近にあるものや愛情を感じているものに対して、この臭腺から分泌される物質をこすりつけることで、「アタシのにおいをつけたから、もうアタシのモノよ」と主張しているわけです。
猫にすりすりされている飼い主の体には、その猫のにおいがいっぱいつけられています。猫は家の中の家具などにもにおいをつけます。周囲が自分のにおいで満たされているほど、猫は安心してリラックスできるのです。
■猫の「ことば」にすれば
「アタシのにおいをつけたから、もうアタシのモノよ」
■飼い主としては
猫がすりすりしてきたら、あなたもスキンシップであなたのにおいをつけてあげましょう。お互いのにおいを交換すればもっともっと猫と仲良しになれますよ。
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